林純薬 – 電子材料、試薬、標準品の製造、販売林純薬 – 電子材料、試薬、標準品の製造、販売

2011年

2011年09月05日製品情報

『Alダメージレス絶縁膜※1エッチング液』の開発 《シリコン酸化膜、シリコン窒化膜用》

品名 Pure Etch ZE Series
(シリコン酸化膜、シリコン窒化膜用)
品番 Alダメージレス絶縁膜エッチング液
Pure Etch ZE
サンプル出荷 2011年9月より出荷開始
サンプル価格 3,000円~/Kg
生産計画 2012年1月より順次量産開始
2012年、5トン/月を見込む
(佐賀工場を主、三重工場でバックアップ)
売上見込み 2012年、1,000万円/月

林純薬工業株式会社(社長:入江正克、以下林純薬)は、このほどシリコン酸化膜およびシリコン窒化膜(以下絶縁膜)エッチング向けとして、アルミニウム(以下Al)ダメージレス絶縁膜エッチング液を開発いたしました。
2011年9月よりサンプル出荷を開始し、2012年1月より順次量産を開始いたします。

半導体製造工程における絶縁膜エッチングでは、エッチング液としてフッ化水素酸(以下HF)やフッ化アンモニウム(以下NH4F)、もしくはその混合液であるバッファードフッ酸(以下BHF)が、従来より広く使用されています。しかしこれらのエッチング液は、現在最も一般的な配線材料であるAlやAl合金を腐食してしまうため、絶縁膜エッチングの際にはAlやAl合金を保護するための何らかの対策が必要です。実際の製造工程においては、AlやAl合金保護のために、新たな工程の追加や工程順序の変更等の対策が行われており、それにより製造工程全体のスループットが低下しているのが現状です。そこで当社はこの度、独自技術により、AlやAl合金を腐食せずに絶縁膜をエッチングすることが可能なエッチング液を開発いたしました。このエッチング液を使用することで、AlやAl合金を保護するための工程が不要となるため、製造工程全体のスループット向上が可能となります。
また、本エッチング液は、Al以外の一般的な配線材料である銅・モリブデン・ニッケル・タングステン・クロム・タンタル・金等にもダメージを与えることはありません。

本エッチング液シリーズには、レジストへのダメージを低減した製品(Pure Etch ZE250 Series)もラインナップしておりますので、レジストマスク※2での絶縁膜エッチングが可能です。

さらに、本エッチング液の適用例として、ウェットエッチングによるViaやPadの形成にも使用可能です。これまで、ViaやPadの形成にはドライエッチングが用いられてきました。ドライエッチングによるViaやPadの形成では、ポリマー残渣の発生・高コストといった点が欠点として挙げられます。そこで、AlやAl合金を腐食しない本エッチング液でViaやPadの形成をおこなえば、ウェット処理であるためポリマー残渣は発生せず、コストも安くなります。

また、本エッチング液の適用例のひとつとして、自然酸化膜やSiドライエッチングダメージ層の除去にも使用可能です。例えばSi異方性エッチングを行う際には、通常前処理として、BHFを使用した自然酸化膜除去を行います。しかし、BHFを使用するとAlやAl合金が腐食されてしまうため、自然酸化膜除去処理時には腐食を保護するための対策が必須となっています。
それに対して本エッチング液を使用して前処理を行えば、AlやAl合金にダメージが無いため、腐食保護対策を行う必要がなくなり、スループットの向上やコストダウンにつながります。さらに弊社では、AlダメージレスのSi異方性エッチング液として『Pure Etch 160』を商品化しております。本Alダメージレス絶縁膜エッチング液と『Pure Etch 160』を併用することで、AlやAl合金共存下でのSi異方性エッチングが可能となり、より一層のスループットの向上やコストダウンが得られます。

本エッチング液を使用することにより、特殊技術を用いることなく、AlやAl合金を腐食せず、シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜をエッチングすることが可能となりました。当社は、プロセス短縮による省エネルギー・省コストを重視した機能性薬液を、多くの企業へ向けて提案してまいります。

※1 絶縁膜:絶縁体で形成された膜であり、各配線部を絶縁するために使用される。種類としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、低誘電率膜、高誘電率膜等が挙げられる。
※2 マスク:エッチング時や前処理時等に、処理液による腐食を防ぐため、保護したい領域をレジストや金属で覆うこと、また覆った膜のこと。

◆特長

本開発で得られたAlダメージレス絶縁膜エッチング液の特長は以下の通りです。

  1. AlやAl合金を腐食することなく、絶縁膜をエッチングすることが可能
  2. その他の一般的な各種配線用金属についても、ダメージ無し
  3. レジストマスクでの絶縁膜エッチングが可能(Pure Etch ZE250 Series)
  4. ウェットエッチングによるViaやPad形成にも使用可能
  5. 自然酸化膜やSiドライエッチングダメージ層の除去にも使用可能

◆エッチング対象膜、防食金属一覧

エッチング対象膜  自然酸化膜、熱酸化膜、P-TEOS、LP-TEOS、SOG、NSG、BSG、PSG、BPSG、P-SiN等シリコン酸化膜およびシリコン窒化膜
防食金属 Al、Cu、Mo、Ni、W、Cr、Ta、Au等 各種配線金属および合金

◆適用例1・絶縁膜エッチング

<評価薬液> Pure Etch ZE202
<評価条件> 25℃ Dip 静止

<エッチングレート>
エッチングレート[nm/min] 熱酸化膜 P-TEOS LP-TEOS P-SiN
BHF(HF/NH4F=3.5/20) 67.6 142.3 348.0 12.4
Pure Etch ZE202 78.5 221.8 446.8 13.3
<Pure Al・AlCuダメージ>

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<Pure Al表面状態:25℃ 3.5min(SEM画像)>

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<模式図>

ph-newitem110905-03

◆適用例2・Via、Pad形成

<模式図>

ph-newitem110905-04

◆適用例3・自然酸化膜除去(Si異方性エッチング)

<Si自然酸化膜除去液>  Pure Etch ZE202
<Si異方性エッチング液> Pure Etch 160

<処理条件>

Si自然酸化膜除去 :『Pure Etch ZE202』 25℃ 3min Dip 静止

Si異方性エッチング:『Pure Etch 160』 75℃ 70min Dip 静止

<模式図>

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